出産に立ち会った男性の 約2割が、その後 妻を ”女性として見ることができなくなった”・・! その理由とは。 「出産」について考えてみる。
妻から、いよいよ陣痛が始まったとの連絡・・。急いで自宅に戻り病院へ連絡し、いそいそと車に入院のための荷物一式を積み込むそれから妻を乗せゆっくりと発進。
病院到着から我が子の誕生までの間、自分にできることは何一つない。手を握って不安な表情で横にいるだけ・・・。大抵の場合はそんなところでしょうか。
第一子誕生の時、何もすることができず、つくづく情けないなぁ・・・と感じたものでした。当時、無知な自分は立ち合い出産なんてものがあるとは知らず分娩室のドアの前でウロウロ、今思えばにみっともない姿でしたね。
最近は事前講習みたいなものがたくさんあって、出産準備講座で新生児誕生シーンの映像を見せてもらった人もいるんじゃないでしょうか。‥ウソ・・!、と思わず言いたくなるような壮絶とも言えるシーンで、それが自分の奥さんの直面している現実となる。
「誕生まで十月十日(ひと月27日計算で、計280日)って長いなぁ」と思いつつも過ぎれば早いもので、つわりの苦しみ、日常的な動きすらままならなくなっていく体型、これでいいのかと思いたくなるような長~い陣痛、そして最後の山場となるわけですよ。
世の中いつでも順調ににことが進むとは限りませんね。新生児とはいえ、あの大きな頭がほんとに出てこられるのか、 どこかに引っかかっるんじゃないか、ちゃんと呼吸してるかとか、産湯で体を洗う時手が滑って落っことさないかとかまあ、取り留めなく思うわけです。
自然分娩ならまだしも、なかなか出てこずに吸引分娩やら器具を使って引っ張り出したり、場合によっては帝王切開と、客観的にみると本当にこれでいいのか・・と思いたくなりますね。
でもこんな補助器具を使用した分娩はそれほど珍しいものではないらしい。5人に1人くらいは経験しているとの事です。
遅ればせながら そんな私が、妻の8人目の出産を間近に控えたある日 妻のこんな一言で状況が変わりました。 「この病院、立ち合い出産OKらしいわ!」 へぇ~!そうなんか・・・。
ということで、初めての立ち合い出産となったわけです。
結論から言うと、「最初からそうするべきだった」。
分娩室での闘い。
分娩台に横になり陣痛の間隔と強さに注意を向ける・・・。
当然と言えば当然ですが、医師や助産師が平然としており時間だけが淡々と過ぎていくその空間には何となく馴染めないなぁと感じながら妻の顔を見ている。
暫くしていよいよその時が来たらしく、助産師に促され陣痛に合わせて何度もいきむ・・・。自分も一緒に呼吸をとめる・・。
するとやがて、いきむ度に少しづつ新生児の頭皮が見えてくる、ゆっくりゆっくりと頭皮の部分がおおきく見えてくる・・・。それを逐一妻に伝え、頑張れと声をかける自分(客観的にみると何とも自分が間抜けに見える) 、小さく頷きながら更にいきむ。
えっ!もっと広がるのか・・ほんとに出てこられるのかというぐらい広がり 顔らしきものが見えた。
すぐに頭全体が出た。 まさに、” 出た!”である。
次は肩、これもなかなかで上半身が出るまでに 血管が破裂するかと思うくらいに力が入る。
上半身が出るとあとは勢いで体全体が一気に出てくる。
へその緒がつながったままのしわくちゃの子どもを、 助産師は手際よく扱う。
印象としては、扱うという表現が適当と感じる。(別に悪意はないので、良い意味での表現である)
へその緒を処理し、産湯で体をきれいにし白いシーツに埋もれるように包まれている。
生まれたての子どもを、妻と二人で眺めてみる、妻の呼吸が落ち着くまで少しの時間、分娩台の横にいる。
立ち合いはここまでで、看護師から外に出るように促されるが、実はまだ終了ではない。
体の中には、胎盤が残っている。これがまた曲者で、人によってはなかなか出てこずに 助産師が手で掻き出す場合がある。
手を突っ込んで掻き出すのだから痛くないわけがない。第二の出産と言っても過言ではないほどの苦痛だそうです。人によってまちまちで、すんなり排出される場合もあればなかなか出ないこともある。
子供が生まれるときと同じくらいの時間がかかる仕事である。
痛がる声が分娩室の外まで聞こえるが、その場に行くことはできないのです、なぜか・・。でも、理由は何となく想像できますよね。
8人目と言うことで気分的にも慣れているつもりでしたが、やはり生まれたての子どもの姿を見たときはなんと不覚にも? 涙が滲んでしまいました。
すべてが終わりしばらく安静にした後、問題なしとの確認が取れると子どもと一緒に部屋に戻ってきます。
何とも言えず平和な空気が充満し、手を洗ってから赤子の手のひらを指先でつまんでは感想を言ったりします。
ふと、食事をしていないことに気が付き、売店かコンビニへ走り、じっと横になっている妻を横目におにぎりをぱくついたりして妻のひんしゅくを買う。 それから、やっとあちこちに無事出産できたことを携帯で知らせます。
世の中の誰もがこうやって生まれてくるんだなぁ・・と思うと、少し人生観が変わる思いでしたね。
統計によると、立ち合い出産にはいろいろな意見があります。 全体の約6割が夫の立ち会いのもと出産しているがあとは立ち合いなしです。
立ち会い出産しなかった理由、第1位
自然分娩で立ち会いがなかった理由として
出産する本人が希望しなかったからという理由が最も高く50%程で、特に考えたことがない・状況を考えるとあまり見たくない・・といった意見もあります。
女性が望まない場合の理由としては、「恥ずかしい」「壮絶な姿を見られたくない」などがあるようです。立ち会い出産をするかしないかを決めるには、出産する本人の気持ちを第一に考えなければなりません。
出産に立ち会ってもらうかどうかを悩んでいる人もいるでしょう、また なかには「立ち会い出産をしなければよかった」と思う夫婦がいるのも事実です。
立ち会い出産のメリット
- 初めての出産であればなおのこと、苦しい陣痛を一人で耐えるのはつらいものです。そんなときに、そばにいて寄り添い、励ましてくれる夫の存在は、とても心強く感じるはず。頼れる人がそばにいてくれることで、気持ちが安定した状態でお産を迎えられる。
- 陣痛、分娩の場に居合わせなければわからない、出産の大変さを共有することで、夫婦としての信頼関係を築くことができる。
- ただ待つだけの男性はなかなか父親としての実感が芽生えにくいことがあるといわれています。まさに命がけで出産する妻の姿と命が誕生する瞬間を見ることでわが子への愛情が深まり、父親としての自覚を持ちやすくなることがある。
立ち会い出産のデメリット
- 出産状況を事細かに人に聞く機会はほとんどありません。その状況に衝撃を受け、トラウマ的状況になり女性として見ることができなくなったという方もいます。
- 出産を記念に残したいと思う気持ちはよくわかりますが、イベント感覚で写真やビデオを撮るのはどうかと思います。大げさではなく、女性にとってまさに命がけの大仕事で、さらに医師や助産師の邪魔にもなります。あくまで妻のサポートです。
- 分娩時には、出血はもちろん尿や便が出ることは当たり前で、通常では見せることのない姿を夫に見られてしまうことが恥ずかしいという人もいます。立ち会いできる場所やタイミングを事前に決めておくなど、じっくりと話し合ってみるのもいいでしょう。
立ち会い出産をするかしないかは、夫婦で十分話し合いお互いが納得できる状態にしておくことが大切です。
妊娠・出産について事前に学ぶ機会をつくる
インターネットや本で情報収集することも大切ですが、やはり専門家から直接話を聞くのが間違いないでしょう。産院や自治体では、出産を控えた夫婦に向けた講座が開催されていますので、ぜひ参加しましょう。また、妊婦健診には積極的に夫婦で行くのもいいでしょう。
立ち会い出産が可能かどうかを産院に確認
医療機関によって、赤ちゃんの状態によっては、立ち会い出産ができない場合もあります。また、立ち会い出産ができる産院のなかでも、写真やビデオ撮影に制限があったり、子供の立ち会いに制限があったりと、できる範囲に違いがあります。産院の開催する両親学級に参加した人だけを立ち会い可能にする方針の産院も多いです。
予約した産院の立ち会い出産についての条件・方針を確認してみましょう。
夫婦でなんでも言い合える関係づくりを
夫婦でできること、すべきことはいろいろあります、妊娠中は自分が感じる体の変化や悩み、心配ごとを、なるべく共有ようにしましょう。つわりのつらさや出産への不安などは口に出さなければ伝わらないことは多いのです。
最後に
立ち合いの出産についての是非はともかく、私自身はデメリットよりメリットの方が大きいと実感しました。
妊娠中は何の問題もなく正常に出産したのに、出産後意識を失いそのまま戻ることがなく、生まれた我が子を抱くこともできず数年後に息を引き取った方が近所にいたことも事実です。
我が子がどうやって生まれてくるのか、母親はまさに命がけの状況を乗り越えているということを知っておくことは、夫として、父親として大切な事であることは間違いないでしょう。
その原因を作った張本人として・・・。
あれから数十年、今では孫の誕生にハラハラドキドキしている現在・・。 立ち合い出産については、可能ならば是非お勧めします。
「その状況に衝撃を受け、トラウマ的状況になり女性として見ることができなくなったという方もいます。」 と前述しましたが、私に言わせれば・・ 人がひとり誕生するのです・・衝撃だとか(悪い意味で)ひどい場合はグロイなどという方がごくまれにいらっしゃるようで・・。
非難覚悟で言わせてください、 「馬鹿かお前は・・頭がガキのままだな」 ・・以上です。
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