「防災用常備薬」ってどうしたらよい? 災害時の病気やケガはどうすればいい?

「防災用常備薬」ってどうしたらよい? 災害時の病気やケガはどうすればいい?

災害時「ケガした」「具合が悪くなった」時何処を頼ればいいのか・・。

治療薬

地震や豪雨などの自然災害、更に不安を大きくする事。もし自分や家族が体調を崩したり、しかも、かかりつけの病院や薬局も被災していて医療を受けられる状況ではないとき、私たちはどうすればよいのでしょうか。

災害時の医療供給の体制は?

災害医療に携わる医療機関は「病院」「診療所」「薬局」の3つに分けられ、それぞれの役割があります。

・病院は役割に応じてさらに3つに分類されます。

・重症者の治療を行う「災害拠点病院」

・中等症者の治療を行う「災害拠点連携病院

・それ以外の「災害医療支援病院」です。

災害拠点病院等の近くには区市町村によって「緊急医療救護所」が設置され、患者さんが適切かつ効率的に治療を受けられるようにします。

重症者や中等症者は災害拠点病院等で治療を受ける。

軽症者は緊急医療救護所でそれぞれ治療を受けることとなります。

地域によって違いはあるものの、避難所にも「医療救護所」が立ち上がります。ここでもある程度の診察、歯科診療、お薬の交付と服薬指導、健康相談などを受けることができます。

災害拠点病院に指定された病院の一覧は厚生労働省のホームページで確認することができるので一度確認しておくか、メモ等を保管しておくと安心です。

保険証や現金を持ち出せなかったらどうすればいい?

切迫した状況下では、避難が優先しますので保険証や現金を持ち出すことができない場合が出てきます。そんなとき、治療をうけるにはどうしたらよいのでしょうか。

「保険証や医療証はあれば便利ですが、命がけで自宅に取りに行く必要はありません。

できれば、保険証のコピーや他生のお金を手元のバッグや被災用の持ち出し用品と一緒に保管しておくと安心できると思いますが、もし何もなしでも大丈夫です。

これまでに起こった大規模な災害をみてみると、保険証や現金がなくてもちゃんと医療を受けられるような措置が行政によって講じられてきました。

先の東日本大震災時、「被用者保険」の被保険者の場合は「氏名」「生年月日」「事業所名」を、「国民健康保険」と「後期高齢者医療制度」の被保険者の場合は「氏名」「生年月日」「住所」を申し出ることで、保険証の提示なく医療を受けられるよう厚生労働省から事務連絡が出されました。

熊本地震や豪雨で被災された方に対しても保険証の提示なしで医療が受けられる対策がなされています。

自己負担金についても所定の要件を満たす場合は窓口での支払いが不要になったり、猶予されたりする等の措置が講じられています。

このように、大規模災害時には保険証や現金のない被災者が医療を受けられるよう、行政による対策が講じられてきました。

いざというときの「常備薬」何日分用意する?

持病があって薬を飲んでいる方の常備薬、万が一の備えは 約「3日分」です。

なぜなら災害が発生してから3日間は、外からの支援が難しい場合があり、被災した地域の自治体に残されている薬や衛生用品などの物資だけでやり繰りをしなければならないからです。

因みに、首相官邸のホームページでは「大規模災害発生時には”1週間分”の備蓄が望ましい」とされています。喘息や心臓の発作予防に用いる命にかかわるような薬を使っている方は、7日分程備蓄しておくと安心でしょう。

必需薬

常備薬以外で用意しておきたい薬は?

慣れない避難生活で用意しておくと役立つ薬。

飲み薬

  • 痛み止め
  • 熱さまし
  • 総合かぜ薬
  • 胃腸薬
  • 下痢止め
  • 便秘薬

避難所での慣れない生活は、ストレスによる胃腸の変調がつきものです。胃腸薬、下痢止め、便秘薬のお薬があると安心です。避難所で夜中に咳き込んだりして周りの人に迷惑をかけたくないとことから「咳止め」もニーズがあったようです。

外用薬

  • 目薬
  • 湿布
  • 殺菌消毒剤
  • かゆみ止め など

「避難所の救護所には薬剤師がいますので、心配何でも相談しましょう。

備蓄薬の保管2つのポイント

準備した薬は、非常用持ち出し袋に入れておくと良いのですが保管方法には気を付けたいものです。

1 薬は冷暗所で保管

注意書きにもありますが、薬は高温にならないよう遮光性のある密封できる袋や箱(ケース)に入れて保管します。100円ショップなどで、旅行時の携帯に使う小さなピルケースを購入しておくと便利でしょう。

2  備蓄した薬は、数カ月ごとに入れ替える

薬の期限切れを防ぎ、無駄なく使うため定期的に薬を入れ替えましょう。

保管に際して1つ注意したいのは、薬のなかには糖尿病の治療に使うインスリン製剤のように冷所保管が必要なお薬や、使用期限が短いものなどの保管方法や交換時期に注意が必要なものがあありますので、処方時に薬剤師さんに相談してみると良いでしょう。

薬を持ち出せなかった、飲んでいる薬の名前が分からない場合

お薬に関するメモの写真やコピーを持ち歩こう。

外出先で被災したために予備のお薬が全くない。そうならないためには、普段からカバンの中にも備蓄分の薬を入れておくのが一番ですが、焦っていて避難する際にカバンを持ち出せないこともありえます。

そこでスマホなどにお薬手帳の写真をいれておきます。救護所などで薬を処方してもらう際、スムーズになります。お薬のページをコピーし、お財布などに入れておいても安心でしょう。

最新のお薬の情報に更新するのを忘れないよう、処方内容が変わったときには写真の情報も忘れず更新しましょう。

いざというときにあると便利な8つの「衛生用品」

健康を守り、できるだけ清潔を保って過ごすには衛生用品も欠かせません

・マスク

のどの保湿・保温の役割を果たし、カゼなどの感染症予防に役立ちます。

・おむつ

避難所には避難者の数に対して十分な量のおむつが備蓄されていない場合があります。超急性期を乗り切るための3日分ほどのおむつをストックしておくと安心です。

・生理用ナプキン

おむつ同様、避難者の数に対して十分な量の生理用ナプキンが備蓄されていない場合があるので非常時持ち出し用荷物に入れておくと安心です。

・汗拭きシート、ウェットティッシュ

おしめの交換やお風呂に入れない間の体の清潔を保つために役立ちます。

・ドライシャンプー、液体歯磨き又は塩

水が自由に使えないときの頭髪や口内の清潔を保つために役立ちます。

・保湿クリーム、ハンドクリーム

避難所は意外と乾燥しています。皮膚の保護のために保湿クリームやハンドクリームがあると役立ちます。女性の場合は基礎化粧品もあると良いでしょう。

・空のペットボトル(ペットボトル用シャワーヘッド

給水車から水をもらったり、手足の洗浄にも使えます。断水している際の手洗い時には、シャワーヘッドがあると便利ですが、専用のものではなくキャップに穴を開けたものでも充分です。洗髪にも使えます。

・手指用の消毒スプレーなど

手指などを消毒することで感染症を予防します。 衛生面には、特に注意が必要となります。

あれこれ考えると荷物の量も増えてしまいますが、万が一の時に自分や大切な人たちの健康を守るために薬と衛生用品は備えましょう。

また、自宅や職場の近くの災害拠点病院をあらかじめ確認するなどしておくことも、災害時に落ち着いて行動することができると思います。。

最後に

緊急用避難バッグの準備やペットなどのことも考えなくてはなりませんね。

時間が経つとついつい後回しになってしまいがちですが、万が一は「ゼロ」ではないのです。

家族で相談して、役割分担などを決めておくのも良いと思います。