私(サイトオーナーM)は、中学性の頃からアマチュア無線が好きでいろいろな無線機器を扱ってきました。昔から電磁波(電場や磁場)に関する議論はありましたが、2000年代に入り特にその有害性を訴える意見・研究などが増えているように思われる。が、なぜかその結果や議論などにマスコミは消極的な態度で、広く国民に知らしめようとはしない。とても不思議な国 ” 日本 ” である。
極低周波の現状
電磁波と呼ばれるものの中で電気製品を稼動させると必ず発生する「極低周波電磁波」という電磁波は、人体に悪影響があるといわれています。これは、互いに直交する「磁場」と「電場」そして極性変化による「プラス電位」「マイナス電位」があります。
電磁波はゆっくりと気がつかないスピードで人体に影響をおよぼします。例えば、非常に疲れやすい、めまいがする、肩が凝るなどの症状がひどい方は電磁波を疑ってみる必要があるかもしれません。また、電磁波は内臓などの器官に対しても徐々に影響をおよぼすといわれており、癌などの疾患を発病する可能性も指摘されています。
日本ではまだはっきりとした動きはありませんが、諸外国では人体に影響があるものとして、様々な基準や規制が設けられています。
電化製品によっては強い磁場を発生するものもあり、極低周波磁場は発ガンランク[2B]にランク付けされています。
高機能な電化製品が各家庭に普及し、生活が豊かになった反面、「21世紀の公害」と言われるようにもなりました。
WHOが現代病と認定した
WHO(世界保険機構)の下部機関であるIARC(国際ガン研究機関)は2001年6月27日にフランスのリヨンで、50~60ヘルツの極低周波磁場は発ガンクラス「2B」の「人体への発ガン可能性有り」を全会一致で正式にランク付けをする画期的な発表を行いました。この発表を受けて、WHOは各国政府や電力業界に「予防的な対策」として
- 住民に十分な情報を提供する
- 被爆を減らす安全で低コストの対策
- 健康リスクの研究の推進
などを講じるよう伝えました。
また、これまで公的機関による「電磁波過敏症」の認知はなかなかなされなかった、理由はキャリアの営業やインフラ整備の障害となるからである。被害を訴える人が少数である場合、製薬会社は被害者の訴えを無視する薬の副作用の訴訟と同じだ。
しかし、WHOが「電磁波過敏症」(EMS)と「化学物質過敏症」(MCS)が「現代病」であることを認め、科学的根拠をまとめた資料を公開した。WHOの指針は、数の論理に基づく「企業優先の社会」に対する反省と警鐘でもある。
IARCが提案した発ガンランク表
ランク | 分類 | 対象物質 |
---|---|---|
1 | 発ガン性有り | ダイオキシン、アスベルト、ベンゼン、C型肝炎ウイルス、塩化ビニール、ラドンなど87種類 |
2A | 発ガン可能性が高い | 紫外線、PCB、ホルムアルデヒド、ベンゾピレンなど63種類 |
2B | 発ガン可能性有り | DDT、クロロフォルム、極低周波電磁波、PBB、鉛、4塩化炭素など236種類 |
3 | 発ガン性有りと分類できない | 炭塵、水銀、キシレン、フェノール、蛍光、サッカリンなど483種類 |
4 | 非発ガンの可能性有り | カプロラクタム(ナイロンの原料)のみ |
IARCの見解は、送電線、家庭内配線や電気器具から照射されるELF(極低周波)は4mG以上の磁場で、小児白血病がおよそ2倍との一定した統計上の関係が見られるというものです。
IARCは「発ガン性の有無を認定する機関」であり、ガン以外の疾病との因果関係を決定する期間ではありませんが、IARCの決定は今後の「電磁波の人体への影響」に関する議論に、一石を投じることになるのは間違いありません。 さらに極低周波の有害性は、今後高周波やマイクロ波の有害性認定に大きな影響力をおよぼすと考えられます。
欧米諸国では、裁判訴訟や、携帯電話の電磁波に関するさまざまな規制が始まっています。近いうちに、携帯電話機製造メーカーへの集団訴訟が本格化するものと見られており、すでに2000年8月、アメリカの著名医師が872億円の訴訟を起こしています。
残念ながら、日本では、科学的証明ができるだけのデータがないということで、政府は規制見直しなどに動いておらずなぜか消極的な対応しかしていません。安全なら安全というデータを示してほしい。
『電磁波は人体に有害である』
2007年WHO(世界保健機構)も、その予防の必要性について認めました。
アメリカでのIH調理器普及率は、わずか0,4%。それもレジャーボートなどの湯沸かし用にみで、台所用のIH調理器の販売台数はゼロです。アメリカ人にとって「電磁波は人体に有害」はほぼ常識、そんなアメリカ人なら危険なIH調理器は購入しない。
ヨーロッパ諸国でも、同じです。
WHO(世界保健機関)が電磁波対策を勧告
電磁波対策を勧告 WHOが国際指針 小児白血病と関連指摘
平成19年6月18日(月)の日本経済新聞 朝刊(42面)に、 WHO(世界保健機関)が、電磁波の対策法の整備など予防的な措置を取ることを求める勧告を盛り込んだ「環境保健基準」をまとめたことを発表した。
(以下、記事抜粋)
電子レンジなど電化製品や高圧送電線が出す超低周波電磁波の人体影響について、世界保健機関(WHO)が「小児白血病発症との関連が否定できない」として、各国に対策法の整備など予防的な措置を取ることを求める勧告を盛り込んだ「環境保健基準」を17日までにまとめた。電磁波の長期的な健康影響についての初の国際指針で、18日にも公開する。
WHOは、具体的な規制値は示さなかったものの、日本や米国などでの疫学調査から「常時平均0.3~0.4マイクロ(マイクロは100万分の1)テスラ(テスラは磁界や磁石の強さを表す単位)以上の電磁波にさらされていると小児白血病の発症率が2倍になる」との研究結果を支持。「電磁波と健康被害の直接の因果関係は認められないが、関連は否定できず、予防的な対策が必要だ」と結論づけた。
経済産業省は今月、作業班を設置して送電線周辺の超低周波磁界規制の検討を始めたばかり。電磁波の人体影響に着目した規制がない日本も対策を迫られることになる。
WHOによると、通常の使用状況で電磁波が強いのは、ヘアドライヤーや電気かみそり、掃除機、電子レンジなど。電子レンジから30センチで4~8マイクロテスラの電磁波を浴びる。テレビは1メートルの距離で0.01~0.15マイクロテスラ。
ガウスに換算( 1(T)テスラ=10の4乗(G)ガウス)すると、 電子レンジから30センチで 40ミリガウス~80ミリガウス、 テレビは1メートルの距離で0.1~1.5 ミリガウス。
環境保健基準は、高圧送電線から住宅地や学校などの施設を一定の距離を置くなどの対策を講じているイタリア、オランダなどの例を紹介。テレビなどの電化製品に電磁波レベルの表示を義務付ける事も含め、各国に市民の電磁波暴露を減らすための法律を整備するよう求めた。
極低周波(20~90KHz)電磁場を発生する「IHクッキングヒーター」を大々的に宣伝しているのは、日本くらいのものです。
因みに、日本電機工業会の見解としては・・・
電磁波は自然界にも存在する。
(太陽光線、地磁気、雷、静電気放電により発生等)ものであり、
IHクッキングヒーターだけから生じるものではありません。
WHOによれば、電磁波による発ガン性の可能性につきましても、
そのレベルは日常生活で摂取するコーヒーや漬物と同じ程度です。
また、IHクッキングヒーターでの調理時に生じる電磁波は、
現在最も信頼のできる国際的な機構(ICNIRP)
が制定したガイドライン値を大幅に下回っています。
IHクッキングヒーターは電磁調理器とも呼ばれているので、
電磁波が多く出ているというイメージをお持ちかも知れませんが、
これは誤った認識と言えるでしょう。
IHクッキングヒーターから生じる電磁波は、
他の電化製品と同等レベルにあり、安心してお使いいただける製品です。
(出典https://www.jema-net.or.jp)
この温度差は、いったい何を意味しているのでしょうか・・・。
電磁波問題の世界的権威ロバート・ベッカー博士 (ニューヨーク州立大学)は、電気器具から出る電磁波の「安全基準」は ” 1ミリガウス ” としています。
1ミリガウスに比べて、4ミリガウス以上の場所で暮らしている子どもは、
白血病4,73倍、脳しゅよう10,6倍です。(国立環境研究所調べ)
ところがIH調理器は、30cm離れた場所でも70ミリガウスの値が計測されています。
電磁波の強さは距離の2乗に反比例するため、近づくと急激に強くなります。
料理のときは近づくのがふつうですから、電磁波の値は1000ミリガウス近くにもなるでしょう。
もっとも電磁波の悪影響を受けるのは「成長中の細胞です」(ベッカー博士談)。
それは細胞分裂のときDNAが分裂し2本に再構築されるときに、電磁波エネルギーの吸収振動でDNAが破壊又は傷つけられるからです。
となると、受精卵、胎児、子ども……などが強く電磁波の影響を受けてしまいます。
DNA損傷は発ガンリスクも伴います。
さらに、うつ病、自殺、不眠 めまい、頭痛、耳鳴り、胸苦しさ、倦怠感など精神障害の引き金になるともいわれています。
妊娠した女性がIH調理器を使用していると流産が5.7倍増えるというデータもあります。(初期流産)
ガン細胞の増殖率24倍?
アメリカのフィリップス博士の報告によれば、強い電磁波を連続24時間浴びただけで「体内のガン細胞の増殖スピードが最大24倍に激増し、被ばくを止めたあとの世代の細胞まで続いた」という。
参考として、周波数ごとの使用状況を表にしたものです。(ここをクリックしてください。)
電磁波の周波数区分表。
生活に使用する電波から、光・放射線までを まとめて 電磁波と呼ぶ。
後述するように波長(周波数)によって電波の性質が変わってくるため、電波は周波数によって分類されます。
周波数 | 波長 | 呼び名 | 用途など |
30kHz以下 | 10km以上 | 超長波(VLF) | 電波時計 |
30kHz~300kHz | 1km~10km | 長波(LF) | 長波放送、潜水艦との通信、IHクッキングヒーター |
300kHz~ 3MHz | 100m~1km | 中波(MF) | ラジオ放送 |
3MHz~ 30MHz | 10m~100m | 短波(HF) | 海外向けラジオ放送 |
30MHz~300MHz | 1m~10m | 超短波(VHF) | テレビ |
300MHz~ 3GHz | 0.1m~1m | 極超短波(UHF) | テレビ、携帯電話、無線LAN、電子レンジなど |
3GHz~ 30GHz | 0.01m~0.1m | センチ波(SHF) | 衛星放送、レーダー |
30GHz~300GHz | 0.001m~0.01m | ミリ波(EHF) | 車載レーダー |
300GHz~3T(テラ)Hz | 0.0001m~0.001m | サブミリ波/遠赤外線 | 日本での電波の定義はここまで。 |
3THz~370THz | 810nm~0.0001m | 赤外線 | 加熱 |
370THz~790THz | 380nm~810nm | 可視光 | - |
790THz~30P(ペタ)Hz | 10nm~380nm | 紫外線 | 殺菌 |
30PHz~300E(エクサ)Hz | 0.001nm~10nm | X線 | レントゲンなど |
3EHz以上 | 0.1nm以下 | γ線 | 放射線 |
電磁波の周波数と呼び方。
超長波(低周波)からミリ波(超高周波)までは電波、サブミリ波/遠赤外線のあたりが電波と光のオーバーラップ領域、赤外線/可視光/紫外線は光領域となる。X線とγ線の範囲が重複するのは、それぞれ名称を定義する分野の違いによるものでどちらも有害領域。
なお、メガ(M)は10の6乗、ギガ(G)は10の9乗、テラ(T)は10の12乗、ペタ(P)は10の15乗、エクサ(E)は10の18乗となり、ヘルツ(Hz )は周波数の単位呼称。
ひと言
海外では電源をとるコンセントは3つ口コンセントを採用している国が多く、アースをする事で不要なノイズ発射をカットしてくれるのですが、日本ではアースのない2口コンセントが主流でノイズの影響を受けたり、そこからノイズを発生したりします。当然、不要電磁波の発生源となるのです。 (それに抜けやすい)
情報通信の多様化・多重化により、使用周波数はどんどん高周波域・高出力へと移行しています。
医学界の中でも電磁波の影響については意見が割れており、 体調不良を訴えても ” 電磁波過敏症 ” だと一蹴されてしまうことが多々あります。
このように、日本は何かと安全性に対し甘いところが多く見受けられます。
電磁波の影響を過度に気にする必要はないにしろ、普段の生活の中で強力な電場や磁場にさらされるのはなるべく避けた方が良いのではないでしょうか。商業主義にとらわれない正しい判断を期待したい。
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